じゃがいもログ分室

ハイレゾ音楽鑑賞の記録など

Wilhelm Furtwängler - Beethoven: Symphony No.9 "Choral"

Furtwänglerの第9、初めて聴いたのはEMIのThe Great Recordings Of The Centuryでした。その後、2010年か2011年ごろにリマスタリングしたと思われる24bit/96kHzの音源をPresto Musicで購入しました。さらにその後、2021年にWarnerから出ていたFurtwänglerのEMI系音源の全集からの分売で24bit/192kHz音源が出ていたので、あらためてPresto Musicで購入しなおしました。

The Great Recordings Of The Century盤

20世紀の終わりか21世紀の始まりころ、ちょうどクラシックをよく聴くようになったころにCDで購入しました。それまではクラシックのCDはせいぜい古くても70年代くらいの録音までしか聞いたことがなかったので、ノイズだらけで音も悪くてびっくりしたのを覚えています。当時は、これでもだいぶノイズが減ったとレビュー等で書かれていたような。この盤は手放してしまったのでうろ覚えですが、ほかのARTリマスタリングされたThe Great Recordings Of The Centuryシリーズと同じく、金管がくすんだような音、とでもいうのでしょうか、良くも悪くもテープからおこしました、という感じの音だったように思います。CDは入手が困難になっていると思いますが、今はStreamingで聴けると思うし、Presto musicでも取り扱いがあります。まあ、今これをあえて選ぶ必要はないかな。

24bit/96kHzリマスタリング

ネット上の情報によると2010年か2011年ころにリマスタリングされたもののようです。リマスタリングを担当したのがAbbey Road Studiosのようで、音の傾向としてはThe Great~と同じだったと記憶しています。スペクトル表示を見ると高周波ノイズがけっこう乗っているのが分かります。また、このマスタリングからSACD盤が出ているようですが、元が24bit/96kHzのPCMなので、DSD/SACDに変換していることになります。なのでこれを聴くなら、SACDじゃなくて24bit/96kHzのダウンロード販売しているものをゲットした方が、より元のマスタリングの音を聴けると思います。

2021年 24bit/192kHzリマスタリング

ここ数年、Warner Classicsは、EMI獲得で得た、EMI/Angel/Pyeの古い音源を片っ端からハイレゾリマスタリングして、ボックスセットCDで出した後にアルバム単位でストリーミング&ハイレゾ販売してくれています。ハイレゾ販売もたいてい激安なのでおすすめ。EMI時代のThe Great~シリーズで出ていたアルバムとけっこうかぶるので聞き比べてみると面白いです。レコード会社が変わったからなのか、最新のリマスタリング・ノイズ除去技術のおかげなのか、音の傾向がガラッと変わっていて、より臨場感のある(テープからおこしました感のない)音になっています。Furtwänglerの第9もご多分にもれず、見違えるような音になりました。ただ、それがもとのマスターテープに入っていた音なのか、それともデジタル技術で加工された音なのかはわかりません。でも聴きやすいことにはかわりないので、これから聴くならこの盤を選べば間違いなしです。旧リマスター盤を持っている人にもお薦め。24bit/96kHzリマスタリング盤ほどではないけど、こっちも高周波ノイズが乗ってます。